砂糖が傷を治すって本当?
こういった疑問を解説したいと思います。
- 砂糖がキズを治す?
- 最新の研究状況
砂糖が外傷を治す?
こんな記事があったんだけど、砂糖ってキズを治す作用があるの?
ジンバブエの貧困世帯で育ったモーゼス・ムランドゥ氏は、擦り傷や切り傷を作ったときに、昔から「傷口に塩を塗る」という民間療法を行っていました。
砂糖による傷口の治療は非常に簡単で、傷口の上に砂糖を塗りたくり、砂糖の上から包帯やバンドエイドで押さえるだけ。顆粒状の砂糖が傷口付近の湿気を全て吸収し、細菌が繁殖しづらい環境を保ってくれるのだそうです。
ムランドゥ氏が行った試験の他、世界各地から砂糖による傷口治療の成功事例が報告されており、中には抗生物質に耐性を持つ細菌に対しても効果があるという報告もなされています。
治療に使う砂糖は低濃度のものよりも高濃度の砂糖が効果的だそうです。
砂糖を抗生物質の代わりに使用して傷口を治療可能だとする研究結果 GIGAZINE
砂糖を傷口に塗ると、砂糖は傷口から包帯に水を吸い込みます。 バクテリアは水なしでは生き残れません。そのため、傷口に砂糖を塗ると、治癒過程が加速します。
Granulated sugar treatment for leg ulcers: a case report
作用機序としては、砂糖の浸透圧による脱水作用を利用しているみたいです。高濃度のほうが効果的だというのは、高濃度のほうが浸透圧が高くなり、ばい菌から水分を奪う力が強まるからだと考えられます。
砂糖が傷口を治すメカニズム
- 傷口にはバクテリアなどの悪い菌がいる。
- 砂糖には浸透圧があり、水分を奪う作用(脱水作用)がある。
- 傷口に砂糖を塗るとバクテリアは水分が奪われて死滅する。
- 浸透圧は砂糖の濃度に依存する。そのため高濃度の砂糖を塗布したほうが治癒効果が高まる。
塩も浸透圧が高いけど、めちゃ染みそう。だから砂糖がいいのか。
Dr. Moses Muranduの最新研究状況
この記事は2018年だけど、今も研究が続けられているのかな?
ここ数年は発表されている論文がなく、現在も研究が続けられているか不明です。
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まとめ
- 砂糖は外傷を治療する効果が発表されている。
- 砂糖の浸透圧による脱水効果を利用している。
- 現在も研究が続けられているかは不明。