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【砂糖工場見学ツアー】砂糖の結晶を脱水して乾燥します。まるで洗濯?「分蜜工程、乾燥・冷却工程」について解説。

砂糖の製造方法を解説「分蜜工程、乾燥・冷却工程」とは? 砂糖
砂糖
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砂糖の製造工程にある分蜜工程、乾燥・冷却工程ってなに?

こういった疑問を解説したいと思います。

  • 砂糖の製造工程のひとつである「分蜜工程、乾燥・冷却工程」について深く学ぶ

こちらの記事は砂糖の工場見学シリーズです。他の記事も見てみてね。

「サトウキビ」から「砂糖」ができるまで
  • サトウキビ
  • 原料糖工場

    サトウキビから原料糖をつくります。

  • 原料糖倉庫

    原料糖を精製工場に輸送して、倉庫に保管します。

  • 洗糖工程

    原料糖の表面についた汚れを取り除く工程です。

  • 清浄工程・ろ過工程

    大きな汚れを取り除く工程です。

  • 脱色・脱塩精製工程

    小さな着色物質を取り除き、透明な糖液をつくる工程です。

  •  
    結晶化工程

    糖液から砂糖の結晶をつくる工程です。

  • 今回
    分蜜工程、乾燥・冷却工程

    砂糖を乾燥させる工程です。

  • ふるい分け、包装工程

    砂糖をふるいにかけて、袋詰めします。

  • 砂糖の完成!
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動画で解説

結晶化工程で得られた結晶と蜜は分蜜工程と乾燥・冷却工程を経て、私達のもとへ届けられます。

いよいよ終盤だね。

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分蜜工程とは?

結晶と蜜をわける「分蜜工程」

前回の結晶化工程では、原料のシロップを真空釜で煮詰めて、砂糖結晶と蜜ができていました。

こうしてできた結晶と蜜を「白下」と呼ぶ

この結晶と蜜が混ざった「白下」を結晶と蜜に分けるのが分蜜工程です。

蜜を分けるから分密工程かぁ。

原料の糖液(シロップ)と種結晶を真空釜で煮詰める。すると白下ができる。白下は結晶と蜜が混ざっていて、分蜜することで結晶と蜜に分けられる。

遠心力で結晶と蜜を分けます。

遠心分離機で結晶は網の内側に、蜜は網の外に飛ばされる。そうして、分蜜される。
THE MAKING (187)砂糖ができるまで

遠心分離機の中には網が敷かれています。回転させることで遠心力が生じ、蜜が網の外側に飛びます。そうして網の内側に残った砂糖結晶を回収します。

砂糖の結晶は網の内側に、蜜は液体だから網の外に飛ばされるんだね。洗濯機の脱水みたいだ。

網の内側に残った砂糖を掻き取る。

網の内側に残った砂糖を掻き取って回収します。

蜜を飛ばして、結晶だけを回収するんだね。

これでグラニュー糖ができる。

こうしてできたのがグラニュー糖です。

これがグラニュー糖なんだ。

遠心分離機で「結晶」と「蜜」を分ける。

「分蜜工程」で分けられた「蜜」のゆくえ

網の外側に飛ばされた蜜はどうなるの?

この蜜にもまだ糖分が残っています。この蜜を原料にして再度真空釜で煮詰めることで結晶をつくることができます。

グラニュー糖を取り終わった蜜をさらに煮詰めると、結晶の細かい「上白糖」ができる。
THE MAKING (187)砂糖ができるまで

グラニュー糖をつくったときに出た蜜を煮詰めてつくったものが上白糖になります。

上白糖ってグラニュー糖の次につくられるものだったんだね。

グラニュ糖をつくり終えた蜜には、まだ糖分が残っている。この蜜を煮詰めて「上白糖」がつくられる。

さらに煮詰めて…

上白糖の白下も遠心分離して「結晶(上白糖)」と「蜜」に分けます。そして、さらにこの蜜を煮詰めます。

さらに残った蜜を煮詰める。

さらに煮詰めると??

すると熱で糖が分解し、褐色で風味のある「三温糖」ができる。

何回も煮詰めることでカラメル化が進みます。そうすると褐色の三温糖ができます。

これが三温糖なんだ! 三温糖って何回も煮詰めてつくったものだったんだね。

三温糖の作り方。原料の糖液であるファインリカーを砂糖結晶を作る釜(結晶缶)で煮詰めます。そうすると、砂糖結晶と糖分を含んだ蜜が生成されます。蜜は少し着色しています。この蜜を複数回煮詰めてできたものが三温糖です。三温糖はカラメル化が進んだ蜜を原料にして作られているため、その色を引き継ぎ薄い茶色をしています。

三温糖はこうしてできていたんだね。さとうきびの風味がある砂糖ってイメージがあったけど、実際は何度も煮詰めて、着色した砂糖だったんだ!

三温糖はきびの風味を残したきび砂糖と違い、砂糖結晶をつくる過程で生じた副産物です。

砂糖会社によっては、三温糖はカラメル色素を使用して着色しています。詳細はこちらの記事で解説しています。

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乾燥・冷却工程とは?

温風で乾燥させてそのあと冷却する。

分蜜工程で得られた砂糖結晶は水分を含んでしっとりしています。そのため、乾燥器で砂糖に含まれた水分を飛ばします。

砂糖に温風を当てて、その後冷却させるんだね。

分蜜工程で得られた砂糖結晶は温風を当てて乾燥させる。その後、冷却させる。

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砂糖の完成

こうして私達のもとへ届けられる。

砂糖の完成です。

こうして砂糖はつくられるんだ。

「サトウキビ」から「砂糖」ができるまで
  • サトウキビ
  • 原料糖工場

    サトウキビから原料糖をつくります。

  • 原料糖倉庫

    原料糖を精製工場に輸送して、倉庫に保管します。

  • 洗糖工程

    原料糖の表面についた汚れを取り除く工程です。

  • 清浄工程・ろ過工程

    大きな汚れを取り除く工程です。

  • 脱色・脱塩精製工程

    小さな着色物質を取り除き、透明な糖液をつくる工程です。

  • 結晶化工程

    糖液から砂糖の結晶をつくる工程です。

  • 分蜜工程、乾燥・冷却工程

    砂糖を乾燥させる工程です。

  • ふるい分け、包装工程

    砂糖をふるいにかけて、袋詰めします。

  • 砂糖の完成!
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まとめ

  1. 分蜜工程では、遠心分離機で「結晶」と「蜜」を分ける。
  2. 分蜜工程で分けられた「蜜」には、まだ糖分が残っている。この蜜を煮詰めて「上白糖」がつくられる。さらに煮詰めると「三温糖」がつくられる。
  3. 分蜜工程で分けられた「結晶」は温風を当てて乾燥させる。その後、冷却させる。そうして、砂糖がつくられる。