菌活って最近よく聞くけど、実際はどうなの?
こういった疑問を解説したいと思います。
- 「菌活」に関連する市場変化
- 「腸内環境」に対する世間の考え
- みんなが実際に「腸内環境」のためにしていることとは?
最近、「菌活」や「腸活」というワードをよく聞くけど、実態はどうなの?
販売データと全国の20~69歳男女2261人に実施したアンケート調査があったよ。
この記事のグラフ及びデータは、「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事<男女で目的が違う?「菌活にまつわる生活者の意識と市場トレンドとは>より引用しています。
「菌活」に関連する市場について販売データから紐解く
ヨーグルトと関連商品の商品数推移
まずは、菌活商品の代表選手「ヨーグルト」の商品数推移を見てくよ。
お腹に良い商品といえばヨーグルトだよね
2011年には2,000種類に満たなかったこれらのカテゴリーの商品は、「菌活」という言葉が浸透してきた2015年には2,307種類と約1.2倍に増えました。直近の2019年は、2015年に比べヨーグルトと乳酸菌飲料は減りましたが、ドリンクヨーグルトはさらに1.3倍増え、乳酸飲料も増えており、全体としては2015年より約30種類増えています。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
菌活というワードが浸透してきた2015年にグンと商品数が増えているね。
腸内環境が意識されてから、ヨーグルトの商品数が増えたことがよく分かるね。
ヨーグルトと関連商品の市場規模推移
次は、どのくらい売れているのか販売金額の推移をみていくよ。
ヨーグルトは2011年は約2,400億円でしたが堅調に推移し、甘酒ブームに火がつくなどさらに発酵食品が注目された2016年には2,954億円に達し、以降も2,500億円を上回る市場規模をキープしています。
目を引くのがドリンクヨーグルトの勢い。「菌活」が注目され始めた2012年から伸び続け、2016年には1300億円を超え、2011年に比べ市場規模は3倍近くに拡大。以降も同水準で推移しています。菌活ブームの中で、ヨーグルト以上に手軽に乳酸菌がとれるアイテムとして食習慣の中に定着している人たちも多いのかもしれません。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
ヨーグルトの2011年~2015年市場規模は右肩上がりだね。
ドリンクタイプのヨーグルトは2016年には2011年に比べ約3倍も市場規模が拡大しているね!
腸内細菌が意識されるにつれて、市場規模も拡大していったんだね。
「腸内環境」に対する世間の考えについてアンケート調査結果を精査してみた
ここからは、アンケート調査結果をみていくよ
腸内環境を意識をしているか
まず、日ごろどの程度腸内環境を意識しているのかを聞いたところ、「とても意識している」という人は1割未満ですが、「やや意識している」人と合わせると、52%と過半数の人が腸内環境を日ごろ意識しているという結果でした。
性・年代別に見ると、総じて男性より女性の方が意識している人の割合が大きい傾向があり、中でも、60代女性は「とても意識している」人が2割近く、「やや意識している」人と合わせると7割を超えています。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
トータルでは、約半分(52%)の人が腸内環境を日ごろ意識しているという結果だったよ
つまり、2人に1人は腸内環境を気にしているってことか。かなり注目されているね。
男性より女性の方が腸内環境を意識している人の割合が大きい傾向にあるね。
特に、60代女性は意識している人の割合は7割を超えていて、かなり意識が高いみたいね。
腸内環境を意識している理由
次に、腸内環境を意識している理由を見ていこう。
全体では、「便秘の改善」「ダイエット/メタボの改善」がいずれも5割弱と2大理由となっています。次いで、「風邪/インフルエンザ予防」「美肌/肌質改善」がそれぞれ約3割、「便秘以外のお腹の症状の改善」「アンチエイジング」がそれぞれで約2割の回答がありました。また、「花粉症の改善」(14.7%)や「それ以外のアレルギー改善」(6.3%)よりも、「ストレス対策/抗うつ」(17.4%)を理由として選択した人が多い結果でした。
男女別にみてみると違いがあり、男性では「ダイエット/メタボの改善」が理由のトップ、これに「風邪/インフルエンザ予防」「便秘の改善」が続きます。一方女性では、「ダイエット/メタボの改善」は5割弱と男性とほぼ同じ割合の人が理由に挙げているもののそれ以上に、「便秘の改善」が6割超でトップ、2番目は「美肌/肌質改善」が5割の回答を集めました。この2つは女性が特に気にしている健康・美容テーマであることがわかります。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
トータルでは「便秘の改善」「ダイエット/メタボの改善」が5割弱とかなりの割合を占めているね。
便秘改善やダイエットを目的にしている人が多いみたいね。
それが、男女で理由に違いがあるんだ。
男性はダイエット、感染症予防、便秘改善
女性は便秘改善、美肌、ダイエットだね
つまり女性は、健康・美容を期待して腸内環境を気にしているこってことかな?
腸内環境を意識している理由(女性のデータについて精査)
女性のデータについて精査してみたよ。
「便秘の改善」は各年代で主な理由になっていますが、50-60代より20-40代での回答率が高く、また「美肌/肌質改善」「ダイエット/メタボの改善」は20-30代では他の年代より高いことがみてとれます。特に30代は上位3項目の回答率が他の年代より高いのが特徴的です。「便秘」を意識している人が7割超と多く、これを改善することが「美肌/肌質」「ダイエット/メタボ」の改善にもつながると考えている人が少なくないのかもしれません。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
これは、ヒートマップと言って、赤色が濃いほど意識している人が多いことを示しているんだ。
便秘の改善は20-60代とすべての年代で気にしているけど、特に赤色の濃い20-40代が気にしていることが分かるね。
特に、20-30代は美肌/肌質の改善を気にしているんだね。
腸活の実態について調査してみた
ここから先は実際にみんながしていることをみていくよ。
腸内環境のためにしていること
主な対策のうち、過半数と最も多くの人が選んだのは「善玉菌の働きを助ける食べ物を食べる」。次いで、「善玉菌を食べ物やサプリで摂取する」「おなかを冷やさない」を、それぞれ3割強が実践していることがわかりました。「おなかを冷やさない」は女性では4割と男性より14ポイントも高く、男性より冷えを感じやすい女性は菌活とあわせて「温活」も積極的にしている様子がうかがえます。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
菌活の実態は、やはり食事やサプリを摂ることだね。
女性は「おなかを冷やさない」ことも重視しているんだね。
プレバイオティクス
全体の約6割が取り入れている食材は「葉物野菜」「きのこ類」「根菜類」「豆類」、これに、「海藻類」「くだもの」が5割弱で続くという結果でした。男性より女性の方が取り入れている割合が高い食材が多く、特に、「きのこ類」では20ポイント近く、「海藻類」「はちみつ」は10ポイント以上、男性より高い結果でした。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
善玉菌の働きを助ける上位3位の食材はいずれも食物繊維素材だね。
食物繊維が腸内環境を整えるイメージが定着しているね。
逆に、「麦/穀物類」、「はちみつ」、「オリゴ糖」、「玄米」、「食物繊維のサプリメント」など、健康によさそうなイメージあるけど、意識して取らないといけない食材は割合が低いね。
普段の食事から腸活をすること重視しているように見えるね。
また、このように自分が持っている菌のためにエサとなる食材を摂取することを「プレバイオティクス」と言うんだよ。
プレバイオティクスについてはこちらの記事で詳しく解説しています↓
プロバイオティクス
やはり善玉菌といえばヨーグルト。取り入れている人は全体の9割近くで、「乳酸飲料/ヨーグルトドリンク」も6割の人が取り入れていました。ヨーグルトに続いたのは日本の伝統食材「納豆」で6割、「味噌」は5割という結果でした。「納豆」「味噌」とも女性の方が男性より取り入れている人が多く、「チーズ」も男性では4割ですが女性では過半数の人がとっていると回答しました。サプリメントに目を向けると、「善玉菌のサプリメント」は3割弱、酵素のサプリメントは1割程度の人が取り入れていることがわかりました。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
次に、有用な微生物を体に取り込む「プロバイオティクス」について見ていくよ。
圧倒的にヨーグルトが強いね。
納豆、味噌、チーズは女性のほうが男性よりも摂り入れているんだ。
男女間で意見が異なるのは興味深いね。
悪玉菌を増やさないためにしていること
「悪玉菌を増やす食べ物を控える/食べ方に配慮する」と答えた人がしている主な対策は「肉類を食べる時は野菜を多くとる」「揚げ物/脂っこいものを控える」でそれぞれ6割、これに5割弱の回答を集めた「糖類/糖質を控える」が続きました。また、「外食/市販の弁当を控える」「食品添加物を避ける」という人もそれぞれ3割以上の人が実行していることがわかりました。
引用:「インテージ 知る Gallery」2020年4月13日公開記事 https://gallery.intage.co.jp/kinkatsu/
最後に、実践していることを聞いたよ。
野菜を多く摂ることを重視しているね。
脂質を抑えること、糖質を抑えることと続いているね。
まとめ
- 腸内細菌が意識されたことにより、関連商品のラインナップ数増大と市場規模の拡大に繋がった。
- 2人に1人は腸内環境を意識しており、男性よりも女性のほうが意識が高い。
- 女性は、腸内環境改善の目的として健康・美容を重視している。
- 食物繊維素材を普段の食事から摂取している人が多い。
効果的な菌活をするために重要な考えをこちらの記事で紹介しています↓