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【わかりやすく解説】梅酒つくりに氷砂糖を使わなければいけないのはなぜ?

梅酒作りに氷砂糖を使う理由 砂糖
砂糖
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梅酒をつくるときってなぜ氷砂糖を使うの?

こういった疑問を解説したいと思います。

  • 梅酒がつくられるメカニズム
  • 普通の砂糖だとおいしい梅酒にならない?!
  • 砂糖の浸透圧とは
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梅酒がつくられるメカニズム

梅酒ってどんなメカニズムで作られているの?

梅酒は主に次の3つのステップで作られています。

梅酒に氷砂糖を使う理由。0.材料を漬ける。ホワイトリカー(エチルアルコール)、梅、砂糖

まずは、事前準備として材料を用意して漬けます。

梅には、有機酸やポリフェノールなどの各種成分が含まれていますが、この梅成分をいかにホワイトリカーに溶かし出すかが重要です。

そこで重要になるのが氷砂糖なんだね。

①ホワイトリカー中の水分が梅に移動する

梅酒に氷砂糖を使う理由。1.ホワイトリカー中の水分が梅に移動する。梅内部のほうが、糖度が高い。→梅の糖度を下げようと、外から水分が流れ込む。一方で氷砂糖はゆっくりと溶け続ける。

まずは、梅内部に水分が移動します。

高校化学の「溶媒(水)は、低濃度の方から高濃度の方へ移動する」現象だね。

②濃度が一定になり安定する

梅酒に氷砂糖を使う理由。2.濃度が一定になり安定する。梅内部の成分濃度(糖度)とホワイトリカーのスクロース濃度が同じになると、水分の取り込みが停止する。一方で氷砂糖は飽和水溶液(砂糖がこれ以上水に溶けない濃度)になるまでゆっくりと溶ける。

梅内部が水で満たされるまで水分を吸わせます。そうして、梅内部に取り込んだ水分が梅成分を溶かし出します。

その一方で、氷砂糖はゆっくり溶けて、少しずつホワイトリカー中のスクロース濃度を上げていきます。

梅の中に取り込まれた水分はこの後どうなるのかな?

③梅内部の水分が放出される

梅酒に氷砂糖を使う理由。3.梅内部の水分が放出される。今度は、梅内部の成分濃度(糖度)よりホワイトリカーのスクロース濃度が濃くなる。→スクロースが梅内部の水分を奪う(浸透圧)。このとき、梅の成分を含んだ水分が放出される。

氷砂糖が溶けた結果、ホワイトリカーの濃度が梅内部の濃度よりも高くなり、梅内部の水分がホワイトリカーに移動します。

今度は逆に梅からホワイトリカーに水分が移動するんだ。

梅内部にある梅成分が溶けた水分を、ホワイトリカーに溶かし出さないと、おいしい梅酒にはならないのです。

そこで、梅内部の水分を放出させるために氷砂糖が活躍するのね。

実際は、砂糖の浸透圧が働いて、梅内部の水分を奪います。

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普通の砂糖だとおいしい梅酒にならない?!

氷砂糖の代わりに普通の砂糖じゃ駄目なの?

普通の砂糖を使用した場合、梅成分を水分に吸わせてあげる過程を飛ばして、一気にスクロース濃度が上がってしまう。そのため梅成分がホワイトリカーに溶かし出されないため、おいしい梅酒にならないのです。

梅酒に氷砂糖を使う理由。普通の砂糖を使うと...?急激にスクロース濃度が上昇すると梅に元々含まれる水分が砂糖の浸透圧により奪われて、梅がしわしわになる。→梅成分の抽出がうまくいかない。
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砂糖の浸透圧とは

砂糖の浸透圧ってなに?

砂糖は、まわりから水を奪う作用が強いです。その力のことです。

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最近のトレンド

最近は梅酒以外にもフルーツビネガーが流行しています。

果実、お酢と氷砂糖でできるんだ。

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まとめ

  1. 梅酒は砂糖の浸透圧の作用を利用して作られている。
  2. 浸透圧の力を発揮するためには、ゆっくり溶ける氷砂糖が必要。
  3. 最近は、梅酒以外にもフルーツビネガーが流行している。